2023年に入り大手回転寿司チェーン店にて、SNSに投稿された醤油をなめる少年の動画は、広く拡散され多方面に動揺と混乱を招くケースとなりました。似たようないたずら動画の炎上は後を絶たず、各社対応に追われるケースが連日のように報道されました。新型コロナウィルスをきっかけに衛生管理への消費者の意識が高まる中、こういった行為の影響力は大きく一種の社会問題化していると言えるでしょう。『飲食店にできることは何なのか。』考えてみましょう。
目次
■利用客によるテロ発生! 飲食店にできること
日本のサービス業ではお客様との信頼関係を前提として、性善説をベースにあらゆる業界が事業展開をしています。
・お客様は神様ではない?
『お客様は神様』という時代もありましたが、現代社会では支払う対価に応じたサービス内容を提供することが事業者と消費者ともに受け入れられています。
・リピート客を掴もう!
飲食店は狙った客層に対して、手の届く単価で求められるサービス(料理、接客、空間の提供)を適度な範囲で提供し、リピート客を掴むことが望ましいです。
・便利だけど危険?サービスの自動化
今回話題に上がった、大手チェーン店でのテロ行為の現場の状態は、
- 比較的安価
- 少ないスタッフのオペレーション
- サービスが自動化・セルフ化
このような店舗内で発生しました。高級店であれば、スタッフが常にお客様からの声に対応できるよう目の届く範囲にいることが多いですが、サービスの自動化が進むにつれスタッフの配置は少なくなりました。その影響か飲食店内で人の目が気にならなくなり、規範から外れた行為をしてしまう例が発生したのではないでしょうか。
■食品に対して嫌がらせされないためには
世界的に“食品防御”と言われている、食品への故意な嫌がらせやいたずらに対して対策をする企業の姿勢が求められるようになっています。
・人の目が届いていることを意識させよう
何よりも人の目が届いていることを、店舗とお客様の間の基本的な状態として定着することが重要な鍵になってきます。飲食店の店内はプライベートな空間を演出しておりますが、公共の場であることを前提に、お客様見守りスタッフの配置や、監視カメラ(センサー)等の設置を進めるべきではないでしょうか。ただし、お客様のプライバシーに関係する部分に関しては配慮が必要でしょう。
■利用客のテロと同等の破壊力!内部告発も危険
利用客によるテロと同様、内部告発もニュースで見る機会が多いのではないでしょうか。今や誰でも気軽に出来てしまう時代です。
・増えてます!企業の内情を曝露
SNSの炎上は利用客によるものとは限りません。内部告発で新人スタッフや、退職を考えるスタッフが企業の内情を暴露するケースも人々の注目を集めます。
・従業員の意識を高めよう
「どうせ本部には知られていない」「バレない」といった意識が根底にあることが原因でハラスメント、不適正な衛生管理等になっている可能性が高いです。
・未然に防ぐために
本部も知らぬふりをせず普段からオペレーションが守られているのか、コンプライアンスに違反する問題が起きていないかをモニタリングするべきでしょう。
- 調査員を抜き打ちで送る
- 菌検査などで普段の衛生管理の状況を検証する
などが有効な手段です。
■まとめ
テロ行為は決して許されないと感じます。ただ、どの年代にも悪ふざけや行き過ぎた行為をする人は一定数存在します。
・厳しい対応が迷惑行為の抑制に繋がる
今後トラブルは発生する前提として企業が対応すべき時期にあるのかもしれません。企業からの訴訟などの厳しい対応が、不適切な行為の抑制になるでしょう。