飲食店とアレルギー – みんなのHACCP
電話でのお問い合わせ
HACCP講座

飲食店とアレルギー

皆さんのお店はアレルギーを持ったお客さんが来店した時、どのように対応するかルールを決めていますか?
飲食店のHACCP導入が始まっていますが、食品全般に対しての食中毒への危害防止とは別にお客様が個別に抱えているリスクもあります。
食物アレルギーは命に係わる重大な危害です。
調理の段階でのアレルゲン(アレルギー食品)を抜く事も確かに重要ですが、何より大切なことはお客さんとのコミュニケーションです。
アレルギーには特に重要とされる特定原材料7つがあります。
「卵・乳・小麦・落花生・えび・そば・かに」です。
ただし、この食品自体は飲食店で覚える必要はないと思います。
私自身、飲食店での接客をしていて1日に何件かはアレルギーが関係するオーダーを受けてきました。
お客さんはそれぞれ抱えている事情が違います。
特定原材料以外にもアレルギーは無数にあるためです。
飲食店における特に重要だと思われる対応をまとめます。

ルールを決める

「アレルギー対応なんてした事がないよ」という飲食店も少なからずあるでしょう。
実は、日本の人口の1~2%は何らかの食物アレルギーを持っているといわれています。
程度の差はあれど、絶対に食べてはいけない食品を抱えている人がいます。
アレルゲンを食べた場合、食べた直後から数時間で蕁麻疹やかゆみなどを発症する事や、呼吸困難や意識を失うなどの重篤な状態に陥る事があるのです。
すべての場合で飲食店に責任があるわけではありませんし、アレルギー表示の義務があるわけではありません。
ただし、お客さんに求められた場合の対応は決めておくべき事項です。

【お客さんがアレルギー食品を伝えてきた場合】

・アレルギー内容を確認する
 →アレルギーは1つだけなのか、ほかにも注すべき食材はあるのか

・どの程度の混入まで許されるのか
 →だし、スープ、揚げ油、エキス等微量の混入(コンタミネーション)も危険があるのか。また場合によっては、飲食店としてどこまでの調理変更対応ができるのか。

・飲食店としてできる事をお客さんに伝える。
 →メニューの内容を変えるなど。

・調理する場合、絶対に料理が通常のメニューと混同しないように調理する。

一人のお客さんにここまでの確認を行い、なおかつそのお客さんが微量の混入も危険なほどのアレルギーを持っていた場合、あいまいな料理提供をするのであればいっそのことできませんと断る事も飲食店の選択肢だと考えます。
微量混入は避けられないがアレルギー食品を抜くことはできる等のラインがあると思います。

しっかり伝える

飲食店では、病院のような厳格な対応をしたアレルギー対応をすることはほぼ不可能です。
食材を切ったまな板や包丁、鍋を確実に洗浄し調理をし直す必要があるためです。
しかし、お客さんからすると、せっかくこのお店の料理を楽しみに来店してアレルギー対応はできませんといわれるのはあまりに残念です。
飲食店として安全な料理提供をするためにはお客さんに寄り添って何がどの程度危険なのか、うちの店は食品を抜くことはできるが微量混入の可能性もあるなど、できるだけの対応はしていく姿勢を示すことが双方にとって一番理想的ではないでしょうか。
親身になってお客さんのアレルギーを聞き、調理担当に確実に連携する事がポイントでしょう。
また、アレルゲンとして特定原材料をメニュー等に表示する際は、あいまいな表示はしないようにしてください。
アレルギーを持つお客さんは特定原材料の表示を頼りにしています。
確かに表示をすることは双方の安心につながりますが、調理場で食材が混在している可能性も鑑みたうえで責任を持った表示をすべきです。

まとめ

アレルギー対応は今後増えていくでしょう。
国際化が進めば、ビーガンや、ハラルといった特別な対応を求められる場面が増えてくると思います。
飲食店側がアレルギー対応に慎重になる事も必要ですが、飲食店を利用するお客さんの方にも理解が必要だと思います。
お店に何のアレルギーがあるのかを主張する事は重要です。
飲食店としてもアレルギーの知見を広げていってほしいです。
何かしらの対応をしてくれる飲食店は増えてきています。
以前、私が働いていた飲食店で、アルバイトがえびアレルギーを持つお客さんに、何度もしつこく調理場と行き来を繰り返しオーダーの確認をしたためにクレームになる事がありました。
一度の接客でスムーズにアレルギーを確認する事に慣れていなかった事が問題で、責任者にすぐ対応を求めていればクレームは起きずに済みました。
しかし、アレルギー対応は真摯な姿勢で行えばお客さんからの厚い信頼につながります。
新しい常連になる可能性が高いのも事実です。
クレームにつながったお客さんも接客を誤った事と、今後の対応をお話ししたところ納得して頂き、常連のお客さんになりました。
ぜひアレルギー対応のルールは決めて頂き、アレルギーを持つお客さんでも気軽に飲食店に足を運ぶきっかけを作って頂きたいです。

この記事を書いた人

みんハサ編集部

みんハサ編集部

本サイトでは、食品加工会社、食品メーカー、飲食店など、飲食関連事業者の皆さんのあらゆるお悩みを解決するサイトを目指しています。
皆さんの不安と不便を解消し、食の安全と安心をサポ―トします!

もっとみる