目次
■食物アレルギーは命に係わる重大な危害!
皆さんのお店はアレルギーを持ったお客さんが来店した時、どのように対応するかルールを決めていますか?全ての食品に対しての食中毒への危害防止とは別に、お客様が個別に抱えているリスクもあります。
・食物アレルギーに対して最低限必要な対応
- 調理の段階でのアレルゲン(アレルギー食品)を抜くこと。
- お客様とのコミュニケーションをとること。
- 特定原材料7つ「卵・乳・小麦・落花生・えび・そば・かに」を把握すること。
特定原材料以外にもアレルギーは無数にありますが、お客様とのコミュニケーションが最も重要なポイントになります。
・「対応したことないし、どうしたらいいか分からない!」
・「お店の責任になるの?」
不安に思う飲食店の方も多いかと思います。
■飲食店がするべきことを具体的に2つ!
・①ルールを決める
実は、日本の人口の1~2%は何らかの食物アレルギーを持っているといわれています。
アレルゲンを食べた場合、食べた直後から数時間で蕁麻疹やかゆみなどを発症することや、呼吸困難や意識を失うなどの最悪な状況になる場合もあります。
全ての場合で飲食店に責任があるわけではありませんし、アレルギー表示の義務があるわけではありません。
ただし、お客さんに求められた場合の対応は決めておきましょう!
【お客さんがアレルギー食品を伝えてきた場合】
- アレルギー内容を確認する
→アレルギーは1つだけなのか、ほかにも注すべき食材はあるのか - どの程度の混入まで許されるのか確認する
→だし、スープ、揚げ油、エキス等微量の混入も危険があるのか。また場合によっては、飲食店としてどこまでの調理変更対応ができるのか。 - 飲食店としてできることをお客さんに伝える
→メニューの内容を変えるなど。 - 調理する場合、絶対に料理が通常のメニューと混同しないように調理する
1人のお客さんにここまでの確認が必要です。
なおかつ、そのお客さんが少しの混入も危険なほどのアレルギーを持っていた場合、あいまいな料理提供をするのであれば、いっそのことできませんと断ることも飲食店の選択肢です。微量混入は避けられない場合はお客様にしっかりとお伝えしましょう!
・②しっかり伝える
飲食店では、アレルゲンを一切混入しない病院のような対応をすることはほぼ不可能です。
食材を切ったまな板や包丁、鍋を確実に洗浄し、調理をし直す必要があるためです。
しかし、お客さんからすると、せっかくこのお店の料理を楽しみに来店してアレルギー対応はできません、と言われるのはあまりに残念です。
お客様にアレルギーがあると言われた場合、次のポイントを押さえてしっかり伝えましょう!
- 食品を抜くことはできるが、微量混入のリスクをお伝えする
- 親身になってアレルギーを聞き、調理担当と確実に連携する
- メニューに特定原材料を記載する際は、分かりやすく正確に表記する
アレルギーを持つお客さんは特定原材料の表示を頼りにしています。
確かに表示をすることはお互いの安心につながりますが、調理場で食材が混在している可能性も考え責任を持った表示をすべきです。
■対応方針を決めて、お客様からの信頼獲得
・今後はより対応が求めれる
アレルギー対応は今後増えていくでしょう。
国際化が進めば、ビーガンや、ハラルといった特別な対応を求められる場面が増えてくると思います。お店に何のアレルギーがあるのかを把握、そして主張することは重要です。アレルギー対応は真摯な姿勢で行えばお客さんからの厚い信頼につながります。