何個知ってる?主な食中毒 | みんなのHACCP(ハサップ)
電話でのお問い合わせ
HACCP講座 お役立ち情報

何個知ってる?主な食中毒

■食中毒は全体の半数が飲食店で起きている!

残念ながら飲食店での衛生管理レベルは十分ではありません。HACCP(ハサップ)ではこういった危害を防止することが目的とされています。飲食店からすると耳の痛い話で、直接売り上げに関わらないと切り捨ててしまいがちです。
「最低限の事が出来ていれば大丈夫」「手も洗っているし、料理も火を通しているから」と後回しにしていませんか?

・衛生管理はできて当たり前!事故が起きなければ大丈夫ではない!

一つの不注意で多数の被害を出し、指導対象・営業停止になる事例は後を絶ちません。
衛生管理の指標になるように全国で報告事例が多い食中毒をまとめました。参考になるように予防方法も一緒に確認しましょう。

■沢山!食中毒の種類

飲食店で報告される件数が多いものをピックアップしました。聞き慣れたものや聞いたことのないものもあると思います。肉や魚は特に気をつけていると思いますが、スープやおにぎりでも食中毒になる可能性があるのは驚きですよね。

被害者数が多いものをランキング形式で特徴・対策・事故例についてお話します。

・3位:アニサキス

アニサキスは魚に潜む寄生虫

食中毒発生件数では一般家庭を含めて1位です。主に海水魚の内臓の表面に寄生していて、魚を摂取することで激しい腹痛や吐き気に襲われます。この寄生虫の怖いところは、喫食後体内の組織にまで侵入し死滅後も場合によっては肉芽腫が形成され、場合によっては急性腸炎や虫垂炎、慢性的経過後に胃潰瘍や胃がんに発展する可能性があることです。原因は海水魚を加熱・冷凍せず生の状態で食べることです。

【予防法】

  • -20度以下での冷凍処理か60度以上での加熱処理を行う
  • 目視で確認を行う
  • 生食で提供する際は内臓をできるだけ早く取り除く

事故例

平成21年、千葉市内の飲食店で刺身定食を食べた7名のうち3名が食後4時間以内に胃痛・吐き気・蕁麻疹・発熱を訴え、そのうち1名からはアニサキス虫体が摘出されました。
原因食品は刺身に使われた鮮魚(アジ、ハマチ、タイ、カジキのどれか)だと考えられています。

・2位:カンピロバクター

鶏、牛、豚などの家畜が保菌しており特に鶏肉での事故数が多い

下痢や腹痛、発熱やおう吐などの症状が現れます。発症まで2~7日と潜伏期間が長く、風邪などと勘違いされることもあります。主に加熱不足で起きることが多く、鶏のたたきや、生レバー、焼き鳥などが原因で起こります。市販の鶏肉は70%以上がカンピロバクターに汚染されているともいわれています。

【予防法】

  • 中心温度75度で1分以上の加熱

事故例

平成28年兵庫県内の飲食店において、鶏ささみのタタキを食べた父子が食中毒症状を呈しカンピロバクターの食中毒と断定されました。
この2名のうち父親は食中毒が原因でギランバレー症候群を発症し、四肢に麻痺が残り介助生活を余儀なくされました。裁判では飲食店に対し1.5億円の損害賠償請求がなされる事例になりました。

※ギランバレー症候群はカンピロバクター食中毒の治った後、数週間でごくまれに発症する四肢のしびれや麻痺が見られる症状です。

・1位:ノロウィルス

100人超え!?ダントツで患者数が多いノロウィルス

1件の事故で平均30人以上の多数の患者数が報告されています
食中毒患者数のうち約60%はノロウィルスで、さらに発生原因の約80%は調理従事者からの汚染だと考えられています。中には被害が100人を超える大規模なものもあり、飲食店の他にも病院や給食施設など食品を扱う事業者では最も恐れられている食中毒です。嘔吐、下痢、腹、発熱が強い症状として現れます。

原因食品としては二枚貝があり、特に二枚貝の腸管内に存在するため、生で腸管ごと食す生ガキなどで感染します。また、人から人の感染力が強く、100個以下で比較的少量のウィルスの摂取でも感染するため、貝を扱っていなくても大きな事故につながります。

【予防法】

  • 予防法としては中心温度85度で1分以上の加熱する
  • 従業員の手洗い・消毒を徹底する
  • 従業員の体調管理、チェックを行う
  • 従業員が感染の可能性が高い生ガキなどは食べないといったルールを作る
  • トイレの使用時に飛沫感染などが起きぬようガウンを用意する、履き物を変える
  • 水洗時は蓋をしてレバーを直接触らないよう紙を挟む

事故例

平成24年12月、新潟県の小中学校給食で提供されたもち菓子を食べた1665名中472名が食後8~80時間で嘔吐、発熱、腹痛、下痢などが発症しました。
調査の結果、原因はもち菓子に付着していたノロウィルスで、製造従事者のうち2名が素手で作業しており、トイレのタオルは共用だったことが分かりました。
このことから、ノロウィルスに感染した従業員が素手でもち菓子にノロウィルスを付着させ、給食で大量に提供したことで事故が発生したと推定されます。

2名の従業員の不注意が500名弱に影響を与えてしまうのは、恐ろしいですよね。

■自店の安全は自店でしっかり守ろう

いかがでしたか?食中毒を警戒して過度に危険性が高い食品を避ける必要はありませんが、お店で料理を提供する場合、来店されるお客様は対策のしようがありません。一度お店で食中毒事故が起きると、客足が遠のき元通りになるまでかなり時間がかかると思います。

対策をしっかり行い、安心して食べられる美味しい料理を提供しましょう。

この記事を書いた人

みんハサ編集部

本サイトでは、食品加工会社、食品メーカー、飲食店など、飲食関連事業者の皆さんのあらゆるお悩みを解決するサイトを目指しています。
皆さんの不安と不便を解消し、食の安全と安心をサポ―トします!

もっとみる