皆さんは飲食店でのテイクアウトは利用していますか?気軽に人目を気にせずお店の味が食べれるのが良いですよね。コロナウイルスで感染拡大に伴ってテイクアウトを始めるお店も増えました。今回はテイクアウトでの危険、注意点をまとめました。
目次
■テイクアウトは命綱だけど、要注意!
コロナウィルス感染拡大が長期化する中で、客数は戻ってきたものの前ほどの勢いがなく、売上が伸び悩んでる方も多いかと思います。夜の営業がメインだった店舗がランチ営業をはじめたり、テイクアウトを始めたりなど工夫をしている方も多いと思います。
・テイクアウトで心配されるのが食中毒
「そんな話は聞いていられない!今は売り上げを伸ばしたい!」
と思いますよね。しかし営業許可も確認せずに販売をして保健所にバレたら営業停止に・・・なんてこともあります。店の存続を考えなんとか手探りで始めたテイクアウトが、のちに食中毒を引き起こしてしまった!となってしまっては元も子もありません。
・お店での提供より危ない
出来立ての料理を目の前でお客様が食べる事とは違い、テイクアウトの料理はお客様がいつどんな状態で食べるのか分かりません。店頭で買ったのち、電車で1時間移動して、窓から日の当たるテーブルに3時間放置してから食べるなんてことも考えられるのです。もともと対策を取っている仕出し弁当や総菜店とは違い、準備が整う前に始めた飲食店のテイクアウトがお店の存続に関わる事故を起こすこともあるのです。
・飲食店でやっていいこと、悪いこと
そもそも飲食店の営業許可でできることは
- 料理を作って提供する
- 飲み物を作って提供する
- お店で出しているメニューをテイクアウト販売する(※メニューによっては不可)
特にテイクアウトに関しては注意が必要です。直接店内でお客様に販売する、従業員が直接デリバリーすることは許可されていますが、作り置いた弁当を車で移動販売するといったことは認められていないことがほとんどです。
■意外と知らない!テイクアウトでのNG例
テイクアウト販売でのNG例をご紹介します。
- 店前で持ち帰り製品を販売したいなあ・・・営業許可は店内のためNG!
- 生の肉や魚をさばいて販売したらお客さんも喜ぶかも!・・・飲食店の営業許可ではNG!
- 自家製ソーセージを販売したいなあ・・・食肉製造業の許可が必要
- 仕入れた酒を販売しよう!・・・酒類小売業免許が必要
知らず知らずのうちにやっていた方もいるのではないでしょうか。
・不安な方は保健所へ!
各保健所で営業・販売許可の線引きは違いますので、販売を開始する前に保健所へ相談するようにしてください。同じ飲食店営業許可でも寿司屋は刺身の販売が許されているが、洋食店では刺身の販売に魚介類販売業許可が必要だったりと業態や販売したいものによって許可がそれぞれ異なります。飲食店営業許可と合わせて複数の許可を得ることができるので、まずは管轄の保健所で販売したいものがどの許可を必要とするのか確認しましょう。
■テイクアウトでの注意点
テイクアウトから夏にかけて気温が上がっていくにつれ、注意が必要です。通常の販売より手間がかかるうえ、利益も少ないテイクアウトですが、「お客様に喜んでもらいたい」という気持ちがあっても食中毒を起こしてしまっては、せっかく来てくれた飲食店を応援したいと思うお客様の気持ちを踏みにじってしまいます。
・テイクアウトメニューの選別
- まずはメニューがテイクアウトに向いているのか確認しましょう。
食中毒の起きやすい食品や、生の食材などは加熱で殺菌ができないので避けましょう。スープやサラダやフルーツは別の容器に分ければ菌の増殖もしにくくなります。
〈NG例〉:水分の多い生の肉魚、オクラなど
・温度管理
- 危険温度帯(10度~60度)を避けましょう。
ほかほかの料理のパック詰めは細菌が増えやすい環境です。調理したメニューはすぐに冷蔵庫や氷水で冷ますことが望ましいです。料理から出る湯気がパック内でこもることでで水分が多くなって食中毒菌が増殖します。
・交差汚染の防止
- まな板や包丁からの二次汚染にいつも以上に注意しましょう。
生肉・生魚等に限らず生の野菜を切ったまな板は一見きれいに見えますが土から来た細菌が付いているかもしれません。たとえきれいに見える器具でも、使い分けをしましょう。調理後に切り分けが必要ならそれ用に洗浄済みの器具を使用しましょう。
この3つに注意して、安心安全なテイクアウト販売を行いましょう!