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飲食店HACCP やっていないと法律違反です

食品衛生法の改正が2018年にあった事は知っていますか?
この改正は飲食店に大きくかかわる内容です。
コロナウィルスの緊急事態宣言によりテイクアウトやデリバリーに大きく移行せざる負えない店舗も見受けられますが、何より注意すべきは食中毒です。
春から初夏へ気温が上昇してきて食中毒の危険も高まる季節となりました。
これからご紹介する「HACCP(ハサップ)の考え方を取り入れた衛生管理」はほぼすべての飲食店が対象であり、飲食店は食中毒などの危害を防止するために店内飲食・店外飲食関わらす対応が迫られています。
そもそもHACCPとは調理工程において健康被害を与える危険性を事前に考え管理する事を意味しています。
NASAの宇宙食での安全性確保のために考案された食品衛生管理システムです。
2020年6月から施工されますので猶予期間を経て2021年6月までにすべての食品事業者が実施しなくてはなりません。
とはいえ、宇宙食に導入されるような厳格な衛生管理はハードルが高くまず何から始めれば法律違反にならなくて済むのか不安ですね・・・。
しかし法改正された内容は、HACCPの考え方をベースに置きながら特に重要な部分のみを確実にチェックすることで食品事業者からの危害(食中毒等)を防止しようというものです。
要は食中毒をなくすためお店のルールを見える化して、実行、記録管理する事に集約します。
一般衛生管理と重要管理点(メニューごと)において計画書と実施記録を残すことです。
用意する書類は主に4種類になります。
厚生労働省の出している手引書のステップごとに知っていきましょう。

ステップ1

一般衛生管理の計画書

衛生管理においては各々の店舗で実施している内容があると思います。
衛生管理には、5Sといわれる「整理・整頓・清掃・躾・清潔」が土台にあります。
もちろん、すでに多くの事業者は行っているでしょう。
その上で5Sを土台として衛生管理計画の策定を行います。
「一般衛生管理(共通項目)」と「重要管理点」をチェックしていきます。

「一般衛生管理」:行うべき共通事項

①  原材料の受入の確認 
②  冷蔵庫・冷凍庫の温度の確認
③-1交差汚染・二次汚染の防止 
③-2器具等の洗浄・消毒・殺菌
③-3トイレの洗浄・消毒
④-1従業員の健康管理・衛生的作業着の着用など
④-2衛生的な手洗いの実施

「重要管理点」:食品の調理方法別にメニューを分類

料理別に温度帯別にグループ分けします。

メニュー分けの例

【1グループ】
(加熱しないもの):刺身、サラダ、大根おろし、ねぎなど

【2グループ】
(加熱後にすぐ提供するもの):ステーキ、ハンバーグ、唐揚げ、餃子、グラタン、麻婆豆腐
(加熱後、温蔵で提供するもの)ごはん、茶わん蒸し、コロッケ、煮物など

【3グループ】
(加熱後冷却し再加熱後提供するもの):カレー、ソース、たれなど(加熱後に冷却して提供するもの):ポテトサラダ、おひたし、あえ物

ポイントは有害微生物を「つけない」「増やさない」「やっつける」の3点です。

「つけない」:手指の洗浄、手の化膿や傷の確認(あれば手袋着用)をする。下痢をきたしている人は業務から外す。まな板や包丁は野菜用・生魚用・肉用などで分けて使う。食品と付着する菌により、より菌の繁殖がしにくいもの、しやすいものがあります。食品Aでは菌の増殖はしにくいが、食品Bでは菌の増殖が速いため気が付かないうちに汚染された食品が提供されていたなどの危害があり得ます。そのため、食品の管理は調理済みの食品に未洗浄の野菜や、肉魚のドリップなどが触れることの無いように区分け、小分けにして蓋をして保管するなどの対策が必須です。

「増やさない」:温度管理を徹底する。10~60度が細菌の増殖しやすい温度帯です。この温度帯を避けるように熱いもの、冷たいものと区別しましょう。保存するものは迅速に冷却し、調理前の食材と触れ合わないようにしましょう。冷蔵庫の温度管理も重要なチェックポイントです。

「やっつける」:熱により細菌を殺菌しましょう。食中毒は中心までしっかり加熱する事で予防できます。中心部が生焼けの肉などは、過去にも多くの食中毒事故を引き起こしてきました。75度で1分以上(ノロウィルスは85度で1分以上)の細菌の多くは死滅します。

ステップ2

計画に基づく実施

決めた計画に従って、確実に日々の衛生管理を行っていきます。
従業員全体に行ってもらうようルールの徹底をしましょう。

ステップ3

管理・記録

毎日の記録を残し、月ごとに振り返って問題がなかったかを検討しましょう。
こちらの管理内容は、営業更新のタイミングなどで提示を求められる事があります。
厚生労働省がHPに出している各業態ごとの手引書や参考例があります。
決まった書式がないので書類で書き込み式の管理方法もありますが、アプリなどで日々の衛生チェックを確認できるサービスもありますのでおすすめです。

まとめ

ざっくりと「HACCP(ハサップ)の考え方を取り入れた衛生管理」を解説しました。
法改正に伴い、これらの記録管理をされていない店舗は法律違反になります。
現時点で罰則などはありませんが、保健所の検査で提出を求められる事があります。
日々の記録を残しておくことは自分のお店を守ることにつながるため、必ず実施をしましょう。
面倒だ、と感じる部分もあるでしょう。
しかし実は、世界的に見て日本の衛生管理の意識は遅れをとっています。
アメリカではすでに飲食店の店頭に衛生管理の点数を表示するなど、安全な食事を提供する店を消費者が見て選べるような環境が整っています。
日本食は安全だという表明を世界に対してするためにも今後さらに衛生への意識は向上し、また消費者も意識して安全な飲食店を選ぶ時代が来るでしょう。
ほかの店舗より一歩進んだ衛生管理をすることが今後の顧客獲得につながるかもしれません。
この記事以外にも衛生面での情報に目を向けていただきたいです。

この記事を書いた人

みんハサ編集部

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