飲食店経営における健康管理 – みんなのHACCP
電話でのお問い合わせ
HACCP講座

飲食店経営における健康管理

法律で定められている【HACCPの考え方を取り入れた衛生管理】には食中毒などの危害を防止すための重要管理点を毎日記録管理する方法がとられます。
重要なことは特に、風邪やおなかの不調と手指の傷に関する点です。
従業員を原因としてお客さんに食中毒の危害を与えてしまう可能性があるためです。
毎日、個人で表にチェックを入れて体調確認をする方法が大手飲食チェーンなどでは導入されています。
人数が少なく責任者が全員の体調を把握する事ができるようなら表などを用いなくても事足りると思いますが、その場合は日々の実施記録に体調不良者が出た等の備考を書き込み残しておきましょう。
重要な事はいつだれが体調を崩したのかを記録管理しておいて、いつでも見返せる状況にしておくことです。

従業員の健康管理

なぜ、個々の健康状態を記録しておく必要があるのでしょうか。
それは調理担当者や接客を担当する従業員が下痢をきたしている場合、や手指に傷がある場合、手指などを介して食中毒を発生させる危険性があるためです。
作成を義務付けられている衛生管理計画では「従業員の健康管理等」の項目があります。
「いつ」「どのように」「問題があった時」の3つの項目で決めておく必要があります。

衛生管理計画(従業員の健康管理等)

・いつ:
始業前・作業中

・どのように:
従業員の体調(おなかの不調や発熱等)、手の傷の有無、髪の毛が出ていないか、着衣が乱れていないか

・問題があった時:
消化器症状がある場合は食品に調理・配膳作業をさせない。
手指に傷がある場合は絆創膏を着けてその上から手袋を着用させる。

上記は一例ですが、飲食店としては注意すべきことに異物混入があげられます。
こちらは直接食中毒につながる危険性は低いですが、お客さんからの重大なクレームになる事が心配されるでしょう。
異物混入はユニフォーム着用後に粘着紙のコロコロを徹底させることや、野菜をしっかりと洗浄する事で抑制できます。
従業員が多い場合は髪の毛や手指の項目も含めたチェック表を作成するといいでしょう。

健康管理と聞くと、人手不足が問題で「分かっていても体調不良の従業員を帰せない」と考える店主も多いでしょう。
特に繁忙期に差し掛かっている飲食店は、目の前の仕事で手一杯になりがちです。
しかし、過去には体調不良を隠した調理担当が原因となり大規模なノロウィルスの食中毒事故を起こした例があります。
同僚に迷惑をかけまいと言い出せなかったのです。
また、少人数で営業している店舗も予約のお客様を前に店を開けないわけにはいかないと無理をしてしまうでしょう。
そのため、繁忙期にがぎりませんが、できる限り体調不良を起こさないよう工夫をしましょう。
特に人からの二次感染が起きるノロウィルスの予防策を講じる事をお勧めします。
生ガキは食べない、年末年始は生物を避けるなどの協力を得ましょう。
病院等、大量調理に携わる従業員はすでに企業として生ガキを禁止しているところも多いです。
定期的な検便(腸内検査)も有効です。
検査が難しい場合はあらかじめ、下痢をきたした従業員には帰宅させるなどのルールを教え込む事も必要でしょう。
従業員全体で繁忙期を乗り切るために協力できる体制を整えることが理想的です。

まとめ

飲食店は人手不足といわれていますが、食事を楽しみに来てくれるお客さんに安心安全な食事を提供する事は飲食店の義務です。
健康管理はもちろんですが、できる対策は打っていくべきでしょう。
まずはHACCPの考え方に基づいた「衛生管理計画」の作成(ルール決め)と実施(記録管理)です。
こちらは2020年6月から法改正でほとんどの飲食店が対象になりました。
来年の6月からは制度が義務化になります。
こちらの管理項目の内容をまずは従業員に周知させていきましょう。
大切な従業員を守るためにも活用できますし、ルールを決めてしまえば後の判断もしやすくなります。
最初にルール作りをしてしまえばあとは日々の記録を残す簡単な作業です。
記録管理の仕方は書面のみでなく、アプリやソフトを使った方法もあります。
毎日の営業の記録になるので扱いやすく振り返りやすい方法で管理していきましょう。

この記事を書いた人

みんハサ編集部

みんハサ編集部

本サイトでは、食品加工会社、食品メーカー、飲食店など、飲食関連事業者の皆さんのあらゆるお悩みを解決するサイトを目指しています。
皆さんの不安と不便を解消し、食の安全と安心をサポ―トします!

もっとみる